「海王丸」が、詫間湾を通過しました!(広島→詫間湾)
(事務局より投稿)
2023年12月3日(日)11時30分、航海練習船と思われる帆船が詫間湾内を通過しました。「AIS」を見ると前日に広島港を出港していた「海王丸Ⅱ世」でした。最終的な向かい先きは神戸港のようですが、時間調整?もあってか、「詫間湾」に錨を下ろしました。計算すると広島から詫間湾まで海路で約80マイル、出港時間が前日10時でしたから、約6ノットでのこの距離を機走してきたことになります。
「ウキペディア」によると、この船の特筆記事として2004年に台風避航のため「伏木富山港」錨泊したものの、25m超の暴風、5mの大波により走錨してしまったことが書かれていました。結局、流されて港の防波堤に座礁という事故となったようです。
事故審理にあたった横浜地方海難審判所は「水路事情の把握不十分、風浪の影響に対する配慮不十分、避難措置不十分」として、船長1人の責任処罰(事実上の海技許取消し)を決していますが、船長1人に全てを負わせ、海技免許取り消しとは重い判決ですね。
実はその船長は私と同じ自治会に属していて、船の話をお互いに良くしています。もしかすると「海王丸Ⅱ世」は先輩船長に敬意を表するため、本線航路を外れてあえて「詫間湾」に入ったのかもしれません。そうなら、海の男同士、粋な計らいですね。
ちなみに、この「詫間湾」は静穏なため旧海軍の水上機基地として使われていました。その海域は今は瀬戸内海を走る内航船に台風避難場所、あるいはクルーズ船「ガンツウ」の立ち寄りコースになっています。通過する時は大概朝食時間で、船上に朝日がいっぱいに差し込んでいます。同じく陸上の跡地には「香川高等専門学校(通称高専)」、「神島化学工業」の詫間工場が建っています。
追伸
「海王丸Ⅱ世」は同じ月の6日(水)9時に詫間湾を抜錨して、来たコースを戻って行きました。「AIS」情報によれば目的地は「神戸港」となっていました。
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