ジェネレーター不調問題、原因が分かりました!

(HAPPY艇からの寄稿記事)

私が直面したジェネレーター(Cummins Onan)問題と、その原因が分かりましたので、これを皆さんと共有します。

発生した現象

①深夜にルーレ自動排水ポンプの作動音がよくするようになったので、同ポンプの設置されているところを点検。ジェネレーター室の底に塩水のビルジがたまっていたことを発見。

②翌朝ジェネのフロントパネルを外したところ、インペラー周辺から塩水水滴💧漏れが常態的に発生していることを目視(その時点ではホースバンドの緩みと誤認)

③塩水水滴漏れがジェネレーター基部ケースから溢れ出し、次第にビルジとして船底に溜まり、ジェネ室設置の「ルーレ自動排水ポンプ」が適宜排出して均衡を保っていた(音の原因)

④先ずはビルジを灯油ポンプで汲み出し、完了後ジェネレーター予熱スイッチを操作したが起動しなかった。(電圧低下を疑い)メインエンジンを最初に掛ければ、回路で繋がるジェネ起動専用バッテリーの電圧上昇が起きるのではと仮説してメインエンジン起動。そして再度ジェネ予熱スイッチを操作したところ、いつも通りの一発起動となった。

⑤  ④の操作をすればジェネ起動できることがわかったので一抹の不安はあるものの「ハウステンボス」に到着するまではこのままで航海を続けようと判断。


原因と対処

インペラー周辺からの塩水水滴漏れは

インペラーの蓋とハウジング本体の間に入れるOリングがセットすべき溝からはみ出した状態で締められたことによるもの。この報告は修理を依頼した「ハウステンボス」整備スタッフからのもの。そういえば、「仁尾マリーナ」出航時にジェネレーター基部から塩水が漏れていることを発見し、整備担当O氏が修理対応。「増し締めしたので大丈夫とは思うが、要観察です」とのコメントもらって出港。

しかし、結果としては航海中に再び塩水水滴漏れ(3秒間隔)が起き始めたのである。

結局、クルーズ前のジェネレーター整備の一環としてなされたインペラー交換が完璧な形で行われていなかった。→Oリング交換で塩水水滴止まる!


②電圧低下によるジェネレーター起動不調問題は

ジェネ室のビルジは毎朝拭き上げていたので、深夜にルーレは作動せず、翌朝起動時の電圧低下は起こらなくなった(昼間のジェネ稼働中に充電)

艇にテスターを搭載していなかったので「ハウステンボス」到着までジェネ起動バッテリーの電圧低下原因が特定できなかった。それまでは電圧降下問題はオルタネーター劣化が最も疑われ、続いてケーブルの接触不良と誤認していた。つまり、「塩水水滴漏れ事案」と「起動バッテリーの電圧低下事案」は、別個に原因追求がされていた。

結局、「ハウステンボス」でテスターを使って計ったところ、オルタネーターは正常に機能していることが確認され、他の要因からの電圧降下を検討した。どうやら(充電されていない状態で深夜の)ジェネ室ビルジポンプ作動が、その電源も兼ねていた起動バッテリー(含む左エンジンメインバッテリー)の電圧降下を誘引してしまったのであろう。これでとりあえず一件落着!



0コメント

  • 1000 / 1000